田中ひろみさんの著書「なぞって 塗って 癒やされる 仏像なぞり塗り絵」の中から、昨年の秋に奈良へ旅行し、実際にお参りさせていただいた法華寺の十一面観音菩薩立像を描きました。

実際に眼の前で拝した時のことを思い出しながら丁寧に描きました。
このなぞり塗り絵は、著書の田中さんオリジナルの蓮のお花や葉が周りに描かれています。

今回、自宅にあった小さな色鉛筆で、色も全体に塗ってみました。
少々、大人の絵とは言い難いようなお恥ずかしい出来栄えにはなりましたが、彩色を施していくことで、仏像についてもよく理解しながら描くことができたので、自分的には満足です(^^)
十一面観音菩薩立像について
本尊・十一面観音菩薩立像は良質の榧(かや)材の木目を生かした檀像(だんぞう)風(※1)の一木造で、蓮のつぼみや葉を後光のように配した珍しい光背を持ちます。そのお姿は光明皇后が蓮池を渡られる姿を写したものと伝えられてきました。
長年秘仏であったため造立当初の姿をよく保っており、目鼻立ちのはっきりとしたお顔や唇のほのかな紅の色、天衣(てんえ)の端をそっとつまんだ長い右腕が印象的です。左手には宝瓶(ほうびょう)を持っています。また右足は膝から浮かせて少し前方に踏み出し、親指の先を軽く跳ね上げているのも特徴的です。
透けるように薄い衣に包まれた豊満な弾力感ある体部、そして静から動への一瞬を捉えた表現は、1mの小ぶりの像とは思えないほど充実しており、天平時代の風格をそなえつつ、密教の影響をよく表した傑作といえるでしょう。なお春・初夏・秋の特別開扉以外の期間は、ご分身像(大仏師 松久朋琳作)を拝していただけます。
※引用元 法華寺公式ホームページより
※※1 檀像風(だんぞうふう)とは
白檀(びゃくだん)などの木目の細かな檀木(だんぼく)を用いた彫刻様式で造られた仏像などを指します。
白檀(びゃくだん)などの木目の細かな檀木(だんぼく)を用いた彫刻様式で造られた仏像などを指します。